利瀬くんの甘さに溺れたら
それに、「いいの?」とか言っておきながら、ちゃっかり瑠々って呼んでるし…!
それに呼び捨てだから、どうも落ち着かなくてソワソワしてしまう。
「っう、うん。だから、いいって言ってますよ…?」
しかも、何かわからないけど敬語になっちゃうし…!!
「ふっ、なんで敬語?」
「っ!!」
可笑しそうに笑う利瀬くんの年相応な表情に、またもや胸がキュンと鳴る。
…ほんと、カッコイイなぁ。
昨日まではなんとも思わなかった利瀬くんの顔も、今ではこんなにカッコよく見えるのだから本当に不思議だ。
…やっぱり認めるしかないよね、これは。
車道側を歩いてくれたり、歩くペースを合わせてくれたり…。
なんなら、気づかないうちに利瀬くんがカゴを持ってくれてたりして。
そういうのをサラッと自然にできるところとか、利瀬くんの何もかもが好きだなぁって思う。
「…瑠々、疲れた?ぼうっとしてるけど」
「う、ううん、全然大丈夫!それよりごめんね。カゴ持たせちゃって…」