利瀬くんの甘さに溺れたら
利瀬くんと買い出し
「…ってことがあったんだよね。危うく恋に落ちちゃうところだったな」
「………」
昨日、利瀬くんと色々あった次の日の昼休み。
「あ、花梨は彼氏と上手くやってる?文化祭誘うんだよね?私のことは気にしなくていいからさ、文化祭デートしちゃいなよ!」
中学からの友人である中村花梨に昨日のことを話しながら、食べ終わったお弁当を片付けていた。
でも、花梨はうんともすんとも言わずに真顔のまま。
私、なんか変なこと言っちゃったかな…?
「……花梨?」
怒らせてしまったのかと心配になって、もう一度声をかける。
「……瑠々は、それでいいわけ?」
「へっ?」
やっと口を聞いてくれたと思ったら、何故か花梨はムスッとした顔で問いかけてきた。
それでいいわけ?…って。
「どういう意味?」
「……………はぁ、めんど」
答えるまでかなり間が空いたけれど。
それはもう、心底めんどくさいって言う顔だった。
「ちょっ!!?親友になんてことを!!」
「いやだってもう……はぁ…」
「そんな二度もため息つかないで!?」