苦くて甘い恋の花言葉
文化祭準備
私には、ずっと好きな幼馴染がいる。
だけど私の気持ちは、届かないのだってしっている。
だって、私の幼馴染は私のことなんとも思っていないのだから…。
ピピピィピピ…
「ふわぁ。もうあしゃ…はやいよ〜」
わたちは氷上ふゆり。
高校二年生。
「もうちゅこちだけ寝てもいいよね…ちょっとだけ、だもん」
少しくらいならだい、じょお、ぶ…。
「ふゆ〜二度寝はダメだよ」
この声は…。
「ひぇ!はるきゅん!いちゅの間に」
「ずっといたよ?」
じゅっと?もちかして私の寝顔も見られていちゃってこと?
恥じゅかちい…!
「ふゆ。前二度寝して遅刻しかけたことあるでしょ?ほら寝ぼけてないでおきて」
「うぅ。そう…だけどおきちぇも眠いんだもん…」
「でも、だ〜め!それよりいいの?文化祭実行委員になったのに…リーダーが遅刻していいの?」
そんなこちょ言われたらもう起きるちかないよ〜。
「わかっちゃから、ちょちょまっちぇ」
早く、着替えなちゃ。
「ふゆ!俺まだいるから!ってまた寝ないで」
そう言ってすぐにはるくんは部屋を出て行った。
❅•❅•❅
「おはようお母さん。お父さん。はるくん」
「おはようふゆり。今日はお父さん。出勤が早いからもう行ったわよ」
「だからお父さん今はいないんだ」
お父さんのお仕事は時間帯が結構不安定だからこういった朝が多い。
「じゃぁいただきます」
パック。うぅぅ美味しい!
「ふゆもう目が覚めたみたいだね」
「うん!その…いつもだけど迷惑かけてごめんね。なるべく自分1人で起きれるようにするから」
「俺は全然いいよ」
「本当にふゆりに、はるくんのような子が近くにいてよかったわ。朝なんか私が起こしに行っても絶対起きてくれないもの」
「お母さんに起こされてもちゃんと起きるよ!」
「とか言いながら毎日二度寝しようとしてるよね」
「うぅ…それは否定できないです」
私がそういうとお母さんもはるくんも笑った。
「もう!笑わないでよ」
朝食を食べ終わったら、学校に向かう準備をした。
「ふゆ。裁縫道具もちゃんと入れた?」
「忘れるところだった。教えてくれてありがとう!」
「まぁ、忘れられると1番困るのは俺だしね」
「確かにそうだね」
「あっ!そろそろ学校に向かわないと本当に遅刻するよ」
「うん!ちょうど準備も終わったし早く学校に行かないとね」
カバンを背負って階段を降りていくとお母さんがいた。
「あらもう学校行くの?」
「うん!お母さんいってきます!」
「ふゆり。はるくん。いってらっしゃい」
そう言って私たちは家を出た。
「そういえば実行委員の会議今日からあるらしいよ」
「そっか。そういえば今日からだったね」
そう。はるくんと私は今度やる文化祭の実行委員。
はるくんと一緒なのがうれしい。
けど私は進んでなったけどはるくんはクジで無理矢理決まった。
私は文化祭って一年生の時、文化祭がとっても楽しかった。
だから二年生になったら実行委員会やりたいなって思って立候補してみたら私以外にやりたいという子がいなくて、私がやることになってとっても嬉しかった。
男子は、クラスの半分以上立候補していたしみんな全然譲るきながなかった。
それで先生が、くじ引きのアプリで出た番号の人が実行委員をするっていうことになって、そのくじが出した番号がはるくんの番号だった。
はるくんと一緒にやることになって、とても嬉しかった。
だけど他の男子はやりたさそうにしていたのに比べて、はるくんはそんなにやりたくなさそうにしていたからそんなに実行委員がやりたかったのかな?
はるくんも、やりたくなかったら違う人に変わればよかったのに…。
でも、くじの結果が終わった後の男子が一斉に落ち込んでいるところちょっとおもしろおかったな。そんなにやりたかったのか〜って。
「ふゆ、急に笑ってどうしたの?」
「へ?あ、あのね実行委員になった日を思い出したの。クジでははるくんが選ばれたけど他の男子は選ばれなくてその落ち込み方が大体みんな似てて、本当にみんな実行委員やりたかったんだなって思うと笑えてきちゃって」
「確かにほとんどの男子が悔しがってたね。でも俺も実行委員になりたかったからかなり嬉しかったな」
「え?はるくんって運悪くくじに当たって渋々実行員をやることになったんじゃないの?」
「逆だよ。逆実行委員になりたすぎてクジで当たらなくても当たった人に代わってもらおもうかなってくらいなりたかった」
そんなになりたかったんだ…。でもはるくんって、そんなに実行委員に思い出あったのかな?
「俺が実行委員になりたかったのはふゆがやるからだよ」
「…!!きゅうにそんな冗談言わないでよ!」
「本当なのに」
「もう!嘘言わないでよ」
「嘘じゃないよ。本当にふゆがやるからやりたかったんだし。ふゆは俺と実行委員やるのやだった?」
「違うよ!私もはるくんと一緒に実行委員をやるってなった時すっごく嬉しかったもん!!」
あっ!大きい声でそんなこと恥ずかしい…。
「…!ふゆもそう思ってくれてただなんて嬉しいな」
そう言って笑うはるくん。
私の幼馴染のはるくん…桜宮春希くんは昔っからこういうことを私に言ってくる。
それに特別な意味なんかない。あるとすればそれは妹に対するような気持ちだと思う。
そんなことわかってるけど…。
「…?」
私がはるくんの方を向くとはるくんは不思議そうな顔をした後微笑んだ。
こんなことを毎日されていたら自分に好意がないって、わかっていても好きになっちゃうよ!
実際に私は好きになってしまった。
この報われない気持ちをずっと心の奥底に隠そうと頑張っている。
けど…はるくんが微笑んでくれたり思わせぶりなことをしてくる度に気持ちが表に出てしまって、私はまた隠そうと必死になる。
…ずっとそういうのの繰り返し。
そしてはるくんは男女問わずに昔からすっごくもモテている。
今も、近くにいる人ははみんなはるくんの方を見ている。
そんな人の隣に、私がいてもいいのかな?
はるくんの品位を落としたりしていない?なんであんな奴がとか言われてたらどうしよう。急に不安になってきた。
「ふゆ?」
「ひゃひゃい!」
「ふふ、何か考え事?」
「うん…。ちょっと考えてたの」
「何を考えてたの?」
「た、たいしたことないよ!全然!」
「たいしたことなくても言ってごらん」
「うん。あのね。私、可愛くもない平凡な人だから、カッコよくて完璧なはるくんと居るとはるくんの品位が落ちてたらとか考えてたの。今更だけどね。あはは」
「…ふゆ」
「うん?」
何か怒らせちゃったかな?
「俺はふゆと居たいから一緒にいるんだ。だから周りがどうのこうの言われても気にしなくていい。もしかしてそう言われた?誰が言ったの?」
「違うよ!そんなこと誰にも、一回も言われてないよ!…けどそう考えちゃったの」
「そうだよね。よかった誰かになんか言われたのかなって心配したよ。まぁそんなこと言われるはずがないよね。だって俺が言ったから」
「うん?はるくん最後に何かいった?」
「なんでもないよ。それよりふゆは自分の可愛さに理解したらどう?」
「自分の可愛さに?自覚するも何も私は可愛くないから自覚するところなんて一つもないよ」
なんでそう言ったらはるくん苦笑いしたの。
なんかおかしいことでも言ったのかな?
「俺たちのクラスの出し物って仮装喫茶店でしょ」
「うん。急にどうしたの?」
「ふゆも仮装して喫茶店出るよね」
「当たり前だよ!実行委員だし私も仮装して接客したいもん!」
「それが、ふゆが出るって知って学校中…それどころか町の人たちがふゆの仮装を見るためにスケジュール調整とかしてるんだよ」
「じゃぁお客さんいっぱい来るんだね!頑張らないと」
「ここまで鈍感だと本当心配になってくるよ。」
「鈍感とか言ってるけどはるくんも鈍感だよ。学校一のイケメンとか、一ヶ月に十人の人にも告白されていたし。それに、はるくんが好きな人がいるからって断ってるのみんな知ってるよ?だからその好きな人、私だったり?!とか思ってる子、沢山いるからね」
「確かにそうやって言って断ってるけど、好きな子を振り向かせられなかったら意味ないんだよね」
「はるくんが好きな子、はるくんがアピールとかすればすぐにつきあうこととか、できるんじゃないの?」
「それが、今までずっとアピールし続けているけど一向にわかってもらえないんだよ」
「はるくんでも振り向かない子どんな子なんだろう!」
「ふゆが、知ってる子だよ」
「私が知ってる子?その子はクラスにいるの?」
「まぁそうだね」
結構身近にいるんだ…。
「鈍感なのもいいことだけど気づいてくれないのは困ったものだよ」
そうはるくんが言っていたのは私の耳には届かなかった。
❅•❅•❅
「はるくん!会議室に行こ!」
「うん。そうだね」
今は五限目の途中。
文化祭が近づくと、五限目と六限目に文化祭の準備をすることが多くなる。
そして実行委員は、みんなが準備してる時に会議がある。
使う物や進み具合の報告などをしたり、毎年やるイベントの手伝いをしたりするなどの作業があるから、実行委員は結構大変。
「会議室はここだね」
「そうだね」
コンコンコン。
ドアをノックしてから。
「失礼します」
「実行委員の人ね」
「はい!」
「じゃぁみんな揃うまで少し休憩しててね」
お言葉に甘えて椅子に座って休憩しよう。
「結構はやかったみたいだね」
「うん。まだ他のクラスの人達きていないよね」
実行委員といってもクラスの手伝いも少しはしないといけないから、それを少しだけやってからくる人もいる。
私とはるくんはまだ仕事がないから会議に早く来れる。
他の人が来るまではるくんと世間話をはなしている。
「そういえば今年もミスコンをやるらしいよ」
「ミスコンってあの美少女を決めるイベントみたいなの?」
去年は卒業した先輩が優勝。
すごく盛り上がってた記憶がある。
「それで大体合ってるよ。それにふゆは出ないの?」
「私が出たって多分私が最下位で終わる結果が見えてるからいいよ」
「やってみないとわからないよ。それに噂によると町のスイーツ店の一年食べ放題券がもらえるっていうのがあるんだよ」
スイーツ食べ放題券…!
そんな噂があっただなんて…知らなかった。
「私、やろっかな」
スイーツのために…!
「うん。頑張って」
「でも優勝できるとは決まってないし…」
「まぁそこは心配しなくてもいいと思うよ」
「そこを心配しなかったらどこを心配したらいいの?」
ガチャ
「おっ!なんだお取り込み中か?」
「もう少し遅く来ればよかったですね」
「美優さんと朔夜先輩!」
美優さんは今回の実行委員のリーダーで朔夜先輩は副リーダー。
この二人は生徒会も努めているのでこの学校で知らない人はいないくらい有名。
私は美優さんとは一年の頃に出会って仲良くなった。
その時に、堅苦しいから先輩も敬語もつけなくていいと言われたので、さん呼びと敬語はつけないで話してる。
実はこの二人、噂ではこの二人は付き合っているとかないとか。
付き合ってたらすっごく素敵だな〜って思うけどまだ付き合ったりとかしていないのかな?
「先輩方が考えていたことと違いますよ。ふゆがミスコンにでるって話をしていただけですよ」
美優さんたちが考えていたことってなんだろう?
「なんだ。ふゆりはミスコンに出るのか!」
「うん。優勝するとスイーツ一年食べ放題券がもらえると聞いてスイーツが一年間無料で食べられるなら出たいなって思ったんだけど…私可愛くも綺麗でもないからどうしようってはるくんと話していたんだ」
「ふゆりは普通に可愛いし綺麗だろ!私はふゆりを応援するぞ!」
「美優さん…!美優さんが男の子だったら、絶対告白してた」
もう、本当にかっこよすぎて私、女だけど惚れてしまうよ。
「私も、男の子だったらふゆりと付き合いたいよ」
「美優さん。もうほんとイケメンすぎ!好き!」
「私も、ふゆりのこと好きだぞ…」
あぁ、照れながら言うところも素敵すぎ!
「ちょっとふゆり?」
だけど私の気持ちは、届かないのだってしっている。
だって、私の幼馴染は私のことなんとも思っていないのだから…。
ピピピィピピ…
「ふわぁ。もうあしゃ…はやいよ〜」
わたちは氷上ふゆり。
高校二年生。
「もうちゅこちだけ寝てもいいよね…ちょっとだけ、だもん」
少しくらいならだい、じょお、ぶ…。
「ふゆ〜二度寝はダメだよ」
この声は…。
「ひぇ!はるきゅん!いちゅの間に」
「ずっといたよ?」
じゅっと?もちかして私の寝顔も見られていちゃってこと?
恥じゅかちい…!
「ふゆ。前二度寝して遅刻しかけたことあるでしょ?ほら寝ぼけてないでおきて」
「うぅ。そう…だけどおきちぇも眠いんだもん…」
「でも、だ〜め!それよりいいの?文化祭実行委員になったのに…リーダーが遅刻していいの?」
そんなこちょ言われたらもう起きるちかないよ〜。
「わかっちゃから、ちょちょまっちぇ」
早く、着替えなちゃ。
「ふゆ!俺まだいるから!ってまた寝ないで」
そう言ってすぐにはるくんは部屋を出て行った。
❅•❅•❅
「おはようお母さん。お父さん。はるくん」
「おはようふゆり。今日はお父さん。出勤が早いからもう行ったわよ」
「だからお父さん今はいないんだ」
お父さんのお仕事は時間帯が結構不安定だからこういった朝が多い。
「じゃぁいただきます」
パック。うぅぅ美味しい!
「ふゆもう目が覚めたみたいだね」
「うん!その…いつもだけど迷惑かけてごめんね。なるべく自分1人で起きれるようにするから」
「俺は全然いいよ」
「本当にふゆりに、はるくんのような子が近くにいてよかったわ。朝なんか私が起こしに行っても絶対起きてくれないもの」
「お母さんに起こされてもちゃんと起きるよ!」
「とか言いながら毎日二度寝しようとしてるよね」
「うぅ…それは否定できないです」
私がそういうとお母さんもはるくんも笑った。
「もう!笑わないでよ」
朝食を食べ終わったら、学校に向かう準備をした。
「ふゆ。裁縫道具もちゃんと入れた?」
「忘れるところだった。教えてくれてありがとう!」
「まぁ、忘れられると1番困るのは俺だしね」
「確かにそうだね」
「あっ!そろそろ学校に向かわないと本当に遅刻するよ」
「うん!ちょうど準備も終わったし早く学校に行かないとね」
カバンを背負って階段を降りていくとお母さんがいた。
「あらもう学校行くの?」
「うん!お母さんいってきます!」
「ふゆり。はるくん。いってらっしゃい」
そう言って私たちは家を出た。
「そういえば実行委員の会議今日からあるらしいよ」
「そっか。そういえば今日からだったね」
そう。はるくんと私は今度やる文化祭の実行委員。
はるくんと一緒なのがうれしい。
けど私は進んでなったけどはるくんはクジで無理矢理決まった。
私は文化祭って一年生の時、文化祭がとっても楽しかった。
だから二年生になったら実行委員会やりたいなって思って立候補してみたら私以外にやりたいという子がいなくて、私がやることになってとっても嬉しかった。
男子は、クラスの半分以上立候補していたしみんな全然譲るきながなかった。
それで先生が、くじ引きのアプリで出た番号の人が実行委員をするっていうことになって、そのくじが出した番号がはるくんの番号だった。
はるくんと一緒にやることになって、とても嬉しかった。
だけど他の男子はやりたさそうにしていたのに比べて、はるくんはそんなにやりたくなさそうにしていたからそんなに実行委員がやりたかったのかな?
はるくんも、やりたくなかったら違う人に変わればよかったのに…。
でも、くじの結果が終わった後の男子が一斉に落ち込んでいるところちょっとおもしろおかったな。そんなにやりたかったのか〜って。
「ふゆ、急に笑ってどうしたの?」
「へ?あ、あのね実行委員になった日を思い出したの。クジでははるくんが選ばれたけど他の男子は選ばれなくてその落ち込み方が大体みんな似てて、本当にみんな実行委員やりたかったんだなって思うと笑えてきちゃって」
「確かにほとんどの男子が悔しがってたね。でも俺も実行委員になりたかったからかなり嬉しかったな」
「え?はるくんって運悪くくじに当たって渋々実行員をやることになったんじゃないの?」
「逆だよ。逆実行委員になりたすぎてクジで当たらなくても当たった人に代わってもらおもうかなってくらいなりたかった」
そんなになりたかったんだ…。でもはるくんって、そんなに実行委員に思い出あったのかな?
「俺が実行委員になりたかったのはふゆがやるからだよ」
「…!!きゅうにそんな冗談言わないでよ!」
「本当なのに」
「もう!嘘言わないでよ」
「嘘じゃないよ。本当にふゆがやるからやりたかったんだし。ふゆは俺と実行委員やるのやだった?」
「違うよ!私もはるくんと一緒に実行委員をやるってなった時すっごく嬉しかったもん!!」
あっ!大きい声でそんなこと恥ずかしい…。
「…!ふゆもそう思ってくれてただなんて嬉しいな」
そう言って笑うはるくん。
私の幼馴染のはるくん…桜宮春希くんは昔っからこういうことを私に言ってくる。
それに特別な意味なんかない。あるとすればそれは妹に対するような気持ちだと思う。
そんなことわかってるけど…。
「…?」
私がはるくんの方を向くとはるくんは不思議そうな顔をした後微笑んだ。
こんなことを毎日されていたら自分に好意がないって、わかっていても好きになっちゃうよ!
実際に私は好きになってしまった。
この報われない気持ちをずっと心の奥底に隠そうと頑張っている。
けど…はるくんが微笑んでくれたり思わせぶりなことをしてくる度に気持ちが表に出てしまって、私はまた隠そうと必死になる。
…ずっとそういうのの繰り返し。
そしてはるくんは男女問わずに昔からすっごくもモテている。
今も、近くにいる人ははみんなはるくんの方を見ている。
そんな人の隣に、私がいてもいいのかな?
はるくんの品位を落としたりしていない?なんであんな奴がとか言われてたらどうしよう。急に不安になってきた。
「ふゆ?」
「ひゃひゃい!」
「ふふ、何か考え事?」
「うん…。ちょっと考えてたの」
「何を考えてたの?」
「た、たいしたことないよ!全然!」
「たいしたことなくても言ってごらん」
「うん。あのね。私、可愛くもない平凡な人だから、カッコよくて完璧なはるくんと居るとはるくんの品位が落ちてたらとか考えてたの。今更だけどね。あはは」
「…ふゆ」
「うん?」
何か怒らせちゃったかな?
「俺はふゆと居たいから一緒にいるんだ。だから周りがどうのこうの言われても気にしなくていい。もしかしてそう言われた?誰が言ったの?」
「違うよ!そんなこと誰にも、一回も言われてないよ!…けどそう考えちゃったの」
「そうだよね。よかった誰かになんか言われたのかなって心配したよ。まぁそんなこと言われるはずがないよね。だって俺が言ったから」
「うん?はるくん最後に何かいった?」
「なんでもないよ。それよりふゆは自分の可愛さに理解したらどう?」
「自分の可愛さに?自覚するも何も私は可愛くないから自覚するところなんて一つもないよ」
なんでそう言ったらはるくん苦笑いしたの。
なんかおかしいことでも言ったのかな?
「俺たちのクラスの出し物って仮装喫茶店でしょ」
「うん。急にどうしたの?」
「ふゆも仮装して喫茶店出るよね」
「当たり前だよ!実行委員だし私も仮装して接客したいもん!」
「それが、ふゆが出るって知って学校中…それどころか町の人たちがふゆの仮装を見るためにスケジュール調整とかしてるんだよ」
「じゃぁお客さんいっぱい来るんだね!頑張らないと」
「ここまで鈍感だと本当心配になってくるよ。」
「鈍感とか言ってるけどはるくんも鈍感だよ。学校一のイケメンとか、一ヶ月に十人の人にも告白されていたし。それに、はるくんが好きな人がいるからって断ってるのみんな知ってるよ?だからその好きな人、私だったり?!とか思ってる子、沢山いるからね」
「確かにそうやって言って断ってるけど、好きな子を振り向かせられなかったら意味ないんだよね」
「はるくんが好きな子、はるくんがアピールとかすればすぐにつきあうこととか、できるんじゃないの?」
「それが、今までずっとアピールし続けているけど一向にわかってもらえないんだよ」
「はるくんでも振り向かない子どんな子なんだろう!」
「ふゆが、知ってる子だよ」
「私が知ってる子?その子はクラスにいるの?」
「まぁそうだね」
結構身近にいるんだ…。
「鈍感なのもいいことだけど気づいてくれないのは困ったものだよ」
そうはるくんが言っていたのは私の耳には届かなかった。
❅•❅•❅
「はるくん!会議室に行こ!」
「うん。そうだね」
今は五限目の途中。
文化祭が近づくと、五限目と六限目に文化祭の準備をすることが多くなる。
そして実行委員は、みんなが準備してる時に会議がある。
使う物や進み具合の報告などをしたり、毎年やるイベントの手伝いをしたりするなどの作業があるから、実行委員は結構大変。
「会議室はここだね」
「そうだね」
コンコンコン。
ドアをノックしてから。
「失礼します」
「実行委員の人ね」
「はい!」
「じゃぁみんな揃うまで少し休憩しててね」
お言葉に甘えて椅子に座って休憩しよう。
「結構はやかったみたいだね」
「うん。まだ他のクラスの人達きていないよね」
実行委員といってもクラスの手伝いも少しはしないといけないから、それを少しだけやってからくる人もいる。
私とはるくんはまだ仕事がないから会議に早く来れる。
他の人が来るまではるくんと世間話をはなしている。
「そういえば今年もミスコンをやるらしいよ」
「ミスコンってあの美少女を決めるイベントみたいなの?」
去年は卒業した先輩が優勝。
すごく盛り上がってた記憶がある。
「それで大体合ってるよ。それにふゆは出ないの?」
「私が出たって多分私が最下位で終わる結果が見えてるからいいよ」
「やってみないとわからないよ。それに噂によると町のスイーツ店の一年食べ放題券がもらえるっていうのがあるんだよ」
スイーツ食べ放題券…!
そんな噂があっただなんて…知らなかった。
「私、やろっかな」
スイーツのために…!
「うん。頑張って」
「でも優勝できるとは決まってないし…」
「まぁそこは心配しなくてもいいと思うよ」
「そこを心配しなかったらどこを心配したらいいの?」
ガチャ
「おっ!なんだお取り込み中か?」
「もう少し遅く来ればよかったですね」
「美優さんと朔夜先輩!」
美優さんは今回の実行委員のリーダーで朔夜先輩は副リーダー。
この二人は生徒会も努めているのでこの学校で知らない人はいないくらい有名。
私は美優さんとは一年の頃に出会って仲良くなった。
その時に、堅苦しいから先輩も敬語もつけなくていいと言われたので、さん呼びと敬語はつけないで話してる。
実はこの二人、噂ではこの二人は付き合っているとかないとか。
付き合ってたらすっごく素敵だな〜って思うけどまだ付き合ったりとかしていないのかな?
「先輩方が考えていたことと違いますよ。ふゆがミスコンにでるって話をしていただけですよ」
美優さんたちが考えていたことってなんだろう?
「なんだ。ふゆりはミスコンに出るのか!」
「うん。優勝するとスイーツ一年食べ放題券がもらえると聞いてスイーツが一年間無料で食べられるなら出たいなって思ったんだけど…私可愛くも綺麗でもないからどうしようってはるくんと話していたんだ」
「ふゆりは普通に可愛いし綺麗だろ!私はふゆりを応援するぞ!」
「美優さん…!美優さんが男の子だったら、絶対告白してた」
もう、本当にかっこよすぎて私、女だけど惚れてしまうよ。
「私も、男の子だったらふゆりと付き合いたいよ」
「美優さん。もうほんとイケメンすぎ!好き!」
「私も、ふゆりのこと好きだぞ…」
あぁ、照れながら言うところも素敵すぎ!
「ちょっとふゆり?」
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