とどまることをしらないで。
どうしよう、わたしのせいだ……っ。
慌てまくって、思わずフライパンが手に触れてしまった。
ーーー瞬間、
「ーーー永井、早く冷やさなきゃ」
「……、え…」
ぱっと火傷した手を取られたかと思えば、ザァっと冷たい水の感触。
ーーーなん、で。
「……管野、くん」
「……黙って。跡残ったらどうすんの」
火傷は、もう治ったよ、管野くん。。
だけど、握られているところだけあついの。むしろそっちの方が火傷しているんじゃないかっていうくらい。
だって、管野くん違う班だったよ。
しかも、わたしの班まで結構な距離があったはず。……なのに、どうしてすぐに駆けつけてくれたの。
焦った様子でわたしの赤くなった手を冷やしている彼をちらりと見る。
もしかして、管野くんもずっと見ていてくれたの?
そんなの、あの真面目で能面と言われている彼がするはずがないのに。
自惚れかな。わたし、今ので反省していたのに、ーーもっとずっと、見つめていちゃいそうだよ。
もっと、好きになっちゃうよーーー。