とどまることをしらないで。








「…………っ」



ーー少しだけ、繋いだ手に力が入ったのが分かった。



ちら、と盗み見ると、耳と首まで真っ赤にしている永井。



思わず頬が緩んで、慌てていつものポーカーフェイスを保つために表情筋を引き締めた。



……ほんと、もう。



『可愛すぎるって……』



隣で頭を抱えていたこと、俺から視線をそらしていたきみは知らないだろうな。





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