とどまることをしらないで。







「ーーはいっ、めるちゃんのはこれねっ!」


「……あ、ありがとう……っ」


「はいこれ、律も」


「……ん」



るんるんで番号が書かれた割りばしが入った箱をみんなに回していく新城くん。

このために作ったのだとか。



……とりあえず、楽しそう…っ!



ええと、確か王様ゲームって、王様になった人が番号を言って命令できちゃうんだよね……。



ぐるぐる、考えていた私は知らなかった。





「……でもさー、なーんか“これ”怪しいんだよねー」


「……同感」


「あら珍しい。あんたと意見が合うなんて」


「…………」




みーちゃんと管野くんが引いた割りばしを見ながら、隣でこんな会話をしていたなんて。



クラスのみんながーーにやりと口角を上げたのを、ふたりは見逃さなかった。






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