とどまることをしらないで。








……ちょっと、まって。



これは、……思ったよりも。



「……うう……どうしよう…」



せっかく洋服が可愛いのに、わたしのせいで可愛さ全滅。


わたしがこのメイド服に着られている気がする。


……どうしよう、このままじゃ作ってくれた子達に申し訳ないよ……。



もう一回、鏡に映る自分とにらめっこ。



「……よし」



脱ごう。すぐに脱ごう。


「ごめん入らなかった~」とか言っておけば、みーちゃんが着てくれるはず!



さっそく胸元のリボンに手をかけたとき。



「ーーーおーい。める着れたー?」


「ーーっ、!?」



な、なんというタイミング。

恐るべし、みーちゃん。



「めるー?」


「ま、まだ……!」


「本当?結構時間経ってると思うんだけど」



ーーぎく



「ほ、ほんとう……っ!」


「……嘘だな、この子」


「……あ……っ」



何かを察してしまったみーちゃんは、カーテンを勢いよく開けて。


わたしを見て、ピシッと固まった。



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