レアキャラ
明日やらかさない限り、今月も俺は皆勤賞を獲得することが出来る。
けれど、忘れものをすることは悪いことばかりではなかった。何故なら、そんな日は必ず栗色の巻き髪の彼女に会えるからだ。
俺が忘れものに気付いて自宅に引き返す途中、彼女とすれ違うのだ。今のところ百パーセントの確率で彼女に会える。
だが、彼女に声を掛けることはしない。正確には、声を掛ける時間がない。数秒が命取りになる。いや、皆勤取りになる。
遅刻で皆勤賞を逃して彼女を得るか、皆勤賞を得て彼女を諦めるか……
現時点では後者一択だ。
なんの確証もないまま実行に移すには代償が大きすぎる。皆勤賞を逃した挙げ句、彼女を逃すことも大いにあり得るからだ。
しかし、このままでは俺が彼女に声を掛けるチャンスはない。それがどうにももどかしかった。
彼女は、忘れものをした時にだけ会える、レアキャラだ。
けれど、忘れものをすることは悪いことばかりではなかった。何故なら、そんな日は必ず栗色の巻き髪の彼女に会えるからだ。
俺が忘れものに気付いて自宅に引き返す途中、彼女とすれ違うのだ。今のところ百パーセントの確率で彼女に会える。
だが、彼女に声を掛けることはしない。正確には、声を掛ける時間がない。数秒が命取りになる。いや、皆勤取りになる。
遅刻で皆勤賞を逃して彼女を得るか、皆勤賞を得て彼女を諦めるか……
現時点では後者一択だ。
なんの確証もないまま実行に移すには代償が大きすぎる。皆勤賞を逃した挙げ句、彼女を逃すことも大いにあり得るからだ。
しかし、このままでは俺が彼女に声を掛けるチャンスはない。それがどうにももどかしかった。
彼女は、忘れものをした時にだけ会える、レアキャラだ。