海のように輝く君色を、もっと知りたい。〈ボーイズライフ〉
 午後からはメインの役者たちだけのシーンも多く、出番は少なかった。生徒役が呼ばれるとしても数人だけ。他の人たちはひたすら待機。

 野田がこないだ、暇つぶしアイテム大切!みたいなこと言っていたけど意味がわかった。

「野田、勉強してるの?」

 よく見ると野田は今、数学の勉強をしていた。

「はい、僕はいつも待機時間はこうして勉強をしています」

 俺は暇つぶしアイテムとしてスマホに入ってるRPGゲームを進めればいいかな?としか考えていなかった。

「野田、他に教科書何かある?」

「はい、英語と化学、あとは…」
「じゃあ、英語貸して?」

 絶対に集中出来ないだろうなとは思ったけれど、野田のマネして勉強してみた。でもやっぱり集中出来なくて、スマホのゲームを始めた。


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