光を失っていく君へ

藍斗さん

「紫都がすみません。」


藍斗さんが謝った。


「藍斗さんが謝ることはないですよ。」


本当にそうだ。

藍斗さんが悪いわけじゃない。

ちゃんと話をしない紫都が悪い!

ちゃんと話せば仲直りできるかもしれないのに。


「紫都は何を隠そうとしてるんだろ...」

「それは...」


まぁ、言えるわけないよね。

きっと紫都の問題だし。


「藍斗さん。紫都と話す機会をくれてありがとうございました。」

「いえ、俺も力不足ですいません。」

「たまにで良いので、紫都と話す機会をもらえませんか?」

「構いませんよ。」

「ありがとうございます!」


藍斗さんがちゃんと話の分かる人で良かった~


「俺は紫都とは小学四年生の頃から仲良くなったのでそれ以前のことはわかりません。」

「ですが、俺にできることは協力しますよ。」

「ありがとうございます。」


優しい人だな。

小学四年生か...

引っ越したその年から仲良くなったんだ。

そしたら、私なんかより仲がいいってことじゃ...!

私と紫都の仲の危機だ...

まぁ、一方的に紫都にぶった切られたけど。

心配するような仲も切られたからね。

諦めないからな~。

ん?

前もおんなしことを思った気がする。

いつ言ったっけ。
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