光を失っていく君へ

心配

紫都が血を吐いて倒れたらしい。

これは、藍斗さんが教えてくれたから、確かだと思う。

視力検査の再検査の後に帰ってこなくて、理事長に聞いてみたら、救急車で運ばれたと聞いたらしい。

大丈夫かな...

目の病気って言っていたから、視力検査は分かるんだけど、倒れるって...

紫都はきっとまだ隠していることがある。

私が知らないことが沢山ある。

でも、それはしばらく会っていないんだから仕方ない。

だから、今、知れるだけ紫都のことを知っておきたい。

メールも交換できたから、聞いてみるか。



『紫都』

『話したいことがあるから、大丈夫な日に連絡して』


返信来るかな。









『分かった。明日でいい?』



早速来た~!

良かった。



『うん!ありがとう!』



きっと紫都は私が何を聞こうと思ってるのか気付いてると思う。

聞いてほしくないかもしれないけど、私は知りたい。

だから、無理強いはしないけど、聞いてみる。

ほんとに大丈夫かな。

紫都は死ぬような病気じゃないって言っていたけど、死んじゃったらどうしよう。

そうなるのかもしれないって思ったらとても怖くなった。

私は紫都が好きだ。

だけど、このまま紫都がいなくなってしまったらきっと後悔する。

告白しなかったことを。

だから、告白することにする。

待っててね。

私は私の想いを紫都に伝える。

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