ブラジルから出られない！

「長旅は疲れただろ？家でゆっくり休むか？」

航兄が訊ね、私は「休もうかな」と答えた。飛行機の中で寝たとはいえ、ベッドで寝るみたいに完全に横になれるわけじゃないから、正直熟睡はできておらず、少し疲れてしまっている。座ってただけなのにな……。

「まあ、観光はいつでも行けるからな。今日はゆっくり休んで、夕飯はどこかで食べに行こう。おいしいレストラン見つけたんだ」

「うん。ブラジル料理ってどんなのか楽しみにしてる！」

航兄が借りているマンションは空港からそんなに離れていなかった。ゲストルームに案内されて、私は夕方近くまで爆睡。やっと疲れが取れたような気がする。

「おっ、起きたか。飯食いに行くか」

「うん！」

航兄の住んでいるマンションの近くには、色んなお店が集まっている。航兄おすすめだというレストランまでは歩いて二分ほどだった。

日本のカレーのような煮込み料理であるムケッカと、鉄串を刺した大きなお肉を豪快にグリルしたシュラスコ、とっても大きなプリンであるプジンジレイチコンデンサードをデザートに食べて、お腹はいっぱい！