Immoral
「今日暇だったら飲みに行かない?」
石原先輩が誘ってくれた。
「はい。いいんですか?」
「うん。早くやって早くあがろう。」
すっかり落ち込んでいたのだが先輩が元気づけてくれた。
ぐずぐずしていると仮払金の締め時間を過ぎてお金が出なくなってしまうので急いで翌日の準備をしてから退社した。
「かんぱぁい」
私と先輩の石原さんともう一人、一緒の業務をしている山崎さんと3人で乾杯した。石原さんが
「川村さんとは初めて飲むね。結構飲めるの?」
と聞いた。
「はい。まあ飲めます。」
「頼もしいねぇ。私も飲むけど眠くなっちゃうんだよね。」
と山崎さんも言った。
「同期で飲みに行ったりしないの?」
石原さんに聞かれた。
「この前品川の研修の時に行きました。」
「ああ、カプセルに泊まるんだよね。」
「そうです。その時飲みました。」
「いいねえ、同期がたくさんいて。」
山崎さんが言った。石原さんと山崎さんは同期でほかにはあと3人しかいないらしい。
「さっきの事気にしないほうがいいよ。」
石原さんが言った。
「ああ、原田課長の事?どうしたの?」
山崎さんが聞いた。
「名前を間違えちゃって。怒られても仕方ないんですけど。」
と私が答えた。
「でもさ、あんな言い方しなくたっていいよね。みせしめみたいにさ」
と石原さんが言った。
「そうそう。言い方がムカつくんだよね。」
と山崎さんも同調した。
「何かっていうと私たちの事目の敵にしてる気がしない?」
と山崎さんは続けた。
「私たちのやり方にいちいち文句つけるんだよね。早く上がるのが気に入らないんだよきっと。」
と石原さんが言った。
今の業務は山崎さんより石原さんの方が長い。山崎さんは私より少し前に他の支店から異動してきたという事だった。
「カウンターは遅くまで残ってるじゃない?忙しいのもあるけど営業と飲みに行きたいんでのんびりやってるのもあると思うよ。」
と石原さんが言った。石原さんが続ける。
「私たちはべつに残って営業と飲みに行きたい訳でもないじゃない?だから定時過ぎたら区切りのいいところで切り上げて帰るけど、原田課長はそれが気に入らないんだよ、きっと。」
「だってそうしないときりがないよね?営業が全員帰って来るのを待ってて全部やるまで残ってろって事?」
と山崎さんは言った。
「多分そう。カウンターの2人は残ってるじゃない?だから私たちも残って最後までやれって事じゃないの?」
と石原さんが答えた。
「でもお金だって18時にはしめちゃうしキリがないよね。」
と山崎さんも言った。
「仮払金以外の事は全部やれって事じゃない?台湾、韓国も営業帰ってきたら増えるし、他の国の申請書とかレコメンとかもやれって言いたいんだよ。」
と石原さんが言った。
「じゃ営業は何するの?」
と山崎さんが聞いた。
「知らない。でもとにかくそういう仕事は私たちがやれって言いたいんでしょ。」
と石原さんが言った。
「草野さんはそうしてたの?」
山崎さんが自身の前任者の事を聞いた。
「ある程度はやってたみたいだけど、人も足りなかったしやっぱり揉めてたみたいよ。今は3人体制なんだからやれるだろうっていうのもあるみたいだけど」
私は戦力になっていなかったので
「すみません、足を引っ張るばかりで。」
と言った。
「新人なんだから当たり前だよ。気にしなくていいよ。すぐに覚えるから」
と2人は口を揃えて言ってくれた。
「課長の言うこと聞いてたら毎日22時過ぎになっちゃうよね。」
と山崎さんが言った。
「そうだよ。付き合いきれないよ」
と石原さんが言った。
石原先輩が誘ってくれた。
「はい。いいんですか?」
「うん。早くやって早くあがろう。」
すっかり落ち込んでいたのだが先輩が元気づけてくれた。
ぐずぐずしていると仮払金の締め時間を過ぎてお金が出なくなってしまうので急いで翌日の準備をしてから退社した。
「かんぱぁい」
私と先輩の石原さんともう一人、一緒の業務をしている山崎さんと3人で乾杯した。石原さんが
「川村さんとは初めて飲むね。結構飲めるの?」
と聞いた。
「はい。まあ飲めます。」
「頼もしいねぇ。私も飲むけど眠くなっちゃうんだよね。」
と山崎さんも言った。
「同期で飲みに行ったりしないの?」
石原さんに聞かれた。
「この前品川の研修の時に行きました。」
「ああ、カプセルに泊まるんだよね。」
「そうです。その時飲みました。」
「いいねえ、同期がたくさんいて。」
山崎さんが言った。石原さんと山崎さんは同期でほかにはあと3人しかいないらしい。
「さっきの事気にしないほうがいいよ。」
石原さんが言った。
「ああ、原田課長の事?どうしたの?」
山崎さんが聞いた。
「名前を間違えちゃって。怒られても仕方ないんですけど。」
と私が答えた。
「でもさ、あんな言い方しなくたっていいよね。みせしめみたいにさ」
と石原さんが言った。
「そうそう。言い方がムカつくんだよね。」
と山崎さんも同調した。
「何かっていうと私たちの事目の敵にしてる気がしない?」
と山崎さんは続けた。
「私たちのやり方にいちいち文句つけるんだよね。早く上がるのが気に入らないんだよきっと。」
と石原さんが言った。
今の業務は山崎さんより石原さんの方が長い。山崎さんは私より少し前に他の支店から異動してきたという事だった。
「カウンターは遅くまで残ってるじゃない?忙しいのもあるけど営業と飲みに行きたいんでのんびりやってるのもあると思うよ。」
と石原さんが言った。石原さんが続ける。
「私たちはべつに残って営業と飲みに行きたい訳でもないじゃない?だから定時過ぎたら区切りのいいところで切り上げて帰るけど、原田課長はそれが気に入らないんだよ、きっと。」
「だってそうしないときりがないよね?営業が全員帰って来るのを待ってて全部やるまで残ってろって事?」
と山崎さんは言った。
「多分そう。カウンターの2人は残ってるじゃない?だから私たちも残って最後までやれって事じゃないの?」
と石原さんが答えた。
「でもお金だって18時にはしめちゃうしキリがないよね。」
と山崎さんも言った。
「仮払金以外の事は全部やれって事じゃない?台湾、韓国も営業帰ってきたら増えるし、他の国の申請書とかレコメンとかもやれって言いたいんだよ。」
と石原さんが言った。
「じゃ営業は何するの?」
と山崎さんが聞いた。
「知らない。でもとにかくそういう仕事は私たちがやれって言いたいんでしょ。」
と石原さんが言った。
「草野さんはそうしてたの?」
山崎さんが自身の前任者の事を聞いた。
「ある程度はやってたみたいだけど、人も足りなかったしやっぱり揉めてたみたいよ。今は3人体制なんだからやれるだろうっていうのもあるみたいだけど」
私は戦力になっていなかったので
「すみません、足を引っ張るばかりで。」
と言った。
「新人なんだから当たり前だよ。気にしなくていいよ。すぐに覚えるから」
と2人は口を揃えて言ってくれた。
「課長の言うこと聞いてたら毎日22時過ぎになっちゃうよね。」
と山崎さんが言った。
「そうだよ。付き合いきれないよ」
と石原さんが言った。