Immoral

悔し涙

 月曜の朝は普段よりさらに早く会社に着いた。先輩2人の席は綺麗に片付けられデスクの上にはなにもない。何気なく引き出しを開けてみても何も入っていなかった。本当に1人になってしまった事を実感した。

 でも感傷的な気分に浸っている訳にはいかなかった。今日からは今までよりさらに忙しくなる。

 私は朝から万全な準備をしてワールドトラベルからその足で数件の用件を済ますべく意気込んでいた。

 昼休みは基本的に社に戻らなければいけなかったので戻ってマリとランチした。マリから朝礼時の支店長の話を聞いた。

 ビザ担当の要員の補充がしばらくないためビザは原則個々の顧客分は担当営業が自身で申請に行く事、また原田課長がスケジュール管理をする事。

 場合によりルートが近い場合などは申請、受領の協力を依頼する可能性があること。

 またカウンター分のデリバリーについては原則カウンター要員でデリバリーを行う事などが朝礼の内容だということだった。
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