Immoral
(ちょっと飲んで帰る?どころじゃないじゃない。)
課長はビールを飲みつづけた。私もなんとなくつきあってビールを飲みつづけた。外の景色は見えなかったが夕暮れ時は過ぎているはずだ。
はじめはふざけ半分にデートのまね事をしてちょっとお酒でもひっかけて帰るってだけだと思った。
(まあ、いいか。)
と軽い気持ちで飲みはじめた。でもいつになっても課長は
「そろそろ帰るか。」
と言い出さなかった。
私は落ち着かなくなってきた。
たまらずとうとう
「あの、お家の方は大丈夫なんですか?遅くなって。」
と聞いてみた。課長はやっと
「ああ、大丈夫だ。そうだな。そろそろ帰るか。」
と言った。そうは言ったがすぐに帰り支度をする訳でもなかった。私はますます落ち着かなくなってきた。
別に酔っ払ってる風でもない。むしろ全然酔った風にも見えないのにいつまでも帰ろうとしない様子に私は戸惑ってきたのだ。
それから20分ほどして課長はやっと帰ろうと言い出した。
店を出るともう真っ暗だった。課長はいつもと変わりなく
「じゃあまたな。来週。」
と言って日比谷の地下鉄の入口に去って行った。
不可解な午後だった。飲んでいる間もごく普通の会話に終始した。会社の事や課長の家の事、奥さんの事、つきあっているともいえない私の彼のこと。
別に詮索や深い意味もないただの話題。
(よくわかんないや。)
考えるのはやめた。
課長はただなんかの理由で、もしかしたら奥さんと喧嘩したか何かでたまたま家に帰りたくなかったんだろう。ただの暇つぶし。
そう考えるのが一番すっきりした。あれこれ考えるのはやめた。
課長はビールを飲みつづけた。私もなんとなくつきあってビールを飲みつづけた。外の景色は見えなかったが夕暮れ時は過ぎているはずだ。
はじめはふざけ半分にデートのまね事をしてちょっとお酒でもひっかけて帰るってだけだと思った。
(まあ、いいか。)
と軽い気持ちで飲みはじめた。でもいつになっても課長は
「そろそろ帰るか。」
と言い出さなかった。
私は落ち着かなくなってきた。
たまらずとうとう
「あの、お家の方は大丈夫なんですか?遅くなって。」
と聞いてみた。課長はやっと
「ああ、大丈夫だ。そうだな。そろそろ帰るか。」
と言った。そうは言ったがすぐに帰り支度をする訳でもなかった。私はますます落ち着かなくなってきた。
別に酔っ払ってる風でもない。むしろ全然酔った風にも見えないのにいつまでも帰ろうとしない様子に私は戸惑ってきたのだ。
それから20分ほどして課長はやっと帰ろうと言い出した。
店を出るともう真っ暗だった。課長はいつもと変わりなく
「じゃあまたな。来週。」
と言って日比谷の地下鉄の入口に去って行った。
不可解な午後だった。飲んでいる間もごく普通の会話に終始した。会社の事や課長の家の事、奥さんの事、つきあっているともいえない私の彼のこと。
別に詮索や深い意味もないただの話題。
(よくわかんないや。)
考えるのはやめた。
課長はただなんかの理由で、もしかしたら奥さんと喧嘩したか何かでたまたま家に帰りたくなかったんだろう。ただの暇つぶし。
そう考えるのが一番すっきりした。あれこれ考えるのはやめた。