眠れる森の聖女
現在レグブルモア公国には、強力な魔力を有する聖女・ダニエリオ・教皇という、3名の魔法使いが集結している。
それに加え、聖女の影響を受け、他国に比べると名乗りを上げた転生者の数が桁違いに多かった。
聖女と教皇は公国に滞在しているだけだし、名乗りを上げた転生者のほとんどは、転生者というだけで無力な者ばかりだ。
しかし、北の三国で公国と国境を接するサザランド共和国が、それを過剰戦力だと激しく非難し、他ニ国と同盟を結んで、聖女奪還を目的とした宣戦布告を行ったのだ。
そのタイミングで、ラグランジュ公が繋がりの深い貴族らと共に王国からの独立を宣言し、『独立国家ランブラン』としてその戦争に加わることとなった。
仮にも聖女奪還を目的としているのなら、ラグランジュ公は王国から独立する必要はなかったはずである。本来王国にいるはずの聖女を連れ戻すという名目で、戦争に加わればいいだけの話なのだ。
いや、不可侵条約がある限り、公国への攻撃に正当性がないのか?だが正当性を持たせるために独立してしまっては、今度は聖女奪還の名目が立たなくなるではないか。
ん?奪還というからには、聖女を王国に戻す認識で間違ってないよな?あれ?違うのか?それに、聖女を奪還するための戦略的な独立ならば、事前に報告があってしかるべきだろう。
一旦落ち着こう。
やはりどう考えても、ラグランジュ公の最終目的は王国だ。
今考えられる、ラグランジュ公にとっての最善の筋書は、、
まずは三国と共闘し、レグブルモア公国に勝利して、聖女を手に入れる。
三国と公国に加え、聖女とその対となる転生者を味方として迎え入れることで、王国との数の差を覆せると考えたのかもしれない。それ以外では、勝利への道筋を立てられないように思う。
ダニエリオがどうかは知らないが、あの聖女を意のままに操ることを前提としているなら、この筋書は既に破綻していると言っていいだろう。
第一、聖女とダニエリオが戦争に有効な魔法を使えるか否かを、ラグランジュ公が知っているわけがないのに、それをあてにするとは、、
そもそも、公国に攻撃を加えた時点で王国に背後から襲われるのだ。どう考えても最初の戦争に勝利できるとも思えない。
ラグランジュ公は聖女をただの子供と侮り、条約の詳細も把握しないまま、見切り発車でことに及んだのだ。
ラグランジュ公が運を天に任せた結果、戦争が始まり、既に多くの命が失われている。
今はただ、始まってしまった戦争を少しでも早く終わらせることに集中するべきだろう。
それに加え、聖女の影響を受け、他国に比べると名乗りを上げた転生者の数が桁違いに多かった。
聖女と教皇は公国に滞在しているだけだし、名乗りを上げた転生者のほとんどは、転生者というだけで無力な者ばかりだ。
しかし、北の三国で公国と国境を接するサザランド共和国が、それを過剰戦力だと激しく非難し、他ニ国と同盟を結んで、聖女奪還を目的とした宣戦布告を行ったのだ。
そのタイミングで、ラグランジュ公が繋がりの深い貴族らと共に王国からの独立を宣言し、『独立国家ランブラン』としてその戦争に加わることとなった。
仮にも聖女奪還を目的としているのなら、ラグランジュ公は王国から独立する必要はなかったはずである。本来王国にいるはずの聖女を連れ戻すという名目で、戦争に加わればいいだけの話なのだ。
いや、不可侵条約がある限り、公国への攻撃に正当性がないのか?だが正当性を持たせるために独立してしまっては、今度は聖女奪還の名目が立たなくなるではないか。
ん?奪還というからには、聖女を王国に戻す認識で間違ってないよな?あれ?違うのか?それに、聖女を奪還するための戦略的な独立ならば、事前に報告があってしかるべきだろう。
一旦落ち着こう。
やはりどう考えても、ラグランジュ公の最終目的は王国だ。
今考えられる、ラグランジュ公にとっての最善の筋書は、、
まずは三国と共闘し、レグブルモア公国に勝利して、聖女を手に入れる。
三国と公国に加え、聖女とその対となる転生者を味方として迎え入れることで、王国との数の差を覆せると考えたのかもしれない。それ以外では、勝利への道筋を立てられないように思う。
ダニエリオがどうかは知らないが、あの聖女を意のままに操ることを前提としているなら、この筋書は既に破綻していると言っていいだろう。
第一、聖女とダニエリオが戦争に有効な魔法を使えるか否かを、ラグランジュ公が知っているわけがないのに、それをあてにするとは、、
そもそも、公国に攻撃を加えた時点で王国に背後から襲われるのだ。どう考えても最初の戦争に勝利できるとも思えない。
ラグランジュ公は聖女をただの子供と侮り、条約の詳細も把握しないまま、見切り発車でことに及んだのだ。
ラグランジュ公が運を天に任せた結果、戦争が始まり、既に多くの命が失われている。
今はただ、始まってしまった戦争を少しでも早く終わらせることに集中するべきだろう。