眠れる森の聖女
レグブルモアの軍を北に引きつけている間に、王都にいるというその転生者を捕獲しようと考えたが、ことはうまく運ばなかった。
王国軍がレグブルモアの加勢に向かったため、軍の大半をランブラン内のアレオンにとどまらせることとなってしまい、奇襲をかけるための兵力があまりにも少なかった。
しかも、直接王都に奇襲をかけられればまだやりようがあったが、王都の東に位置する領主が直前に寝返り、やむなく王都の北にあるクラピソンへの奇襲となってしまったのもまずかった。
クラピソンにも王国軍の加勢が迫ってきたため、下手に動けば挟み撃ちにされてしまう状況となり、身動きが取れなくなったのだ。
何もかも、あの小賢しいレオンティウスのせいだ。だが、聖女の対となる転生者さえ手に入れられれば、形勢は必ず逆転する。
街は占拠したものの籠城を余儀なくされていたため、なんとかして転生者を捕獲しようと作戦を立てていたところに報告が入った。
「閣下!住民を隔離していた教会が襲われた模様です!教会はもぬけの殻となっており、見張りの者達が全員意識を奪われた状態で発見されました!」
「なんだと!?人質が全員消えたというのか?100を越える人数が移動して、目撃者がいないはずなかろうが!近くに隠れているやもしれん、すぐに探し出せ!お前は見張りの者達を叩き起こして何が起こったのか聞き出してこい!とにかく、人質がいないとわかればいつ攻撃されてもおかしくない!至急臨戦態勢を整えるのだ!」
結局人質は消えたまま見つけられず、見張りは何も記憶していなかったため、何が起こったのかもわからぬまま数日が過ぎた。
「王国軍に動きがないということは、レオンティウスの仕業ではなかったのだな、、」
「まだわかりませんぞ。緊迫した状態で消耗させ、油断したところを一気に叩く作戦の可能性もあります」
「いや、人質がいなければわざわざそんな手の込んだことをする必要がないほどに、力の差は歴然だ」
「王国でないとすれば、、公国ですか?」
「見張りの者達が怪我も記憶もない状態だったのは、魔力で意識を奪われたからだ、、だとすると、、」
「教皇か聖女か転生者が関与していると?」
「数日前に北の戦場で癒しの魔力が使われたとの報告があった。教会が襲撃された時聖女は北にいた。恐らく教皇は聖女と行動を共にするはず、、」
「ならば転生者が!?」
「その可能性は高いだろう。人質の救出のみが目的なら望みは薄いが、再び襲撃があればその時は捕獲のチャンスとなる。そのつもりで準備せよ!」
王国軍がレグブルモアの加勢に向かったため、軍の大半をランブラン内のアレオンにとどまらせることとなってしまい、奇襲をかけるための兵力があまりにも少なかった。
しかも、直接王都に奇襲をかけられればまだやりようがあったが、王都の東に位置する領主が直前に寝返り、やむなく王都の北にあるクラピソンへの奇襲となってしまったのもまずかった。
クラピソンにも王国軍の加勢が迫ってきたため、下手に動けば挟み撃ちにされてしまう状況となり、身動きが取れなくなったのだ。
何もかも、あの小賢しいレオンティウスのせいだ。だが、聖女の対となる転生者さえ手に入れられれば、形勢は必ず逆転する。
街は占拠したものの籠城を余儀なくされていたため、なんとかして転生者を捕獲しようと作戦を立てていたところに報告が入った。
「閣下!住民を隔離していた教会が襲われた模様です!教会はもぬけの殻となっており、見張りの者達が全員意識を奪われた状態で発見されました!」
「なんだと!?人質が全員消えたというのか?100を越える人数が移動して、目撃者がいないはずなかろうが!近くに隠れているやもしれん、すぐに探し出せ!お前は見張りの者達を叩き起こして何が起こったのか聞き出してこい!とにかく、人質がいないとわかればいつ攻撃されてもおかしくない!至急臨戦態勢を整えるのだ!」
結局人質は消えたまま見つけられず、見張りは何も記憶していなかったため、何が起こったのかもわからぬまま数日が過ぎた。
「王国軍に動きがないということは、レオンティウスの仕業ではなかったのだな、、」
「まだわかりませんぞ。緊迫した状態で消耗させ、油断したところを一気に叩く作戦の可能性もあります」
「いや、人質がいなければわざわざそんな手の込んだことをする必要がないほどに、力の差は歴然だ」
「王国でないとすれば、、公国ですか?」
「見張りの者達が怪我も記憶もない状態だったのは、魔力で意識を奪われたからだ、、だとすると、、」
「教皇か聖女か転生者が関与していると?」
「数日前に北の戦場で癒しの魔力が使われたとの報告があった。教会が襲撃された時聖女は北にいた。恐らく教皇は聖女と行動を共にするはず、、」
「ならば転生者が!?」
「その可能性は高いだろう。人質の救出のみが目的なら望みは薄いが、再び襲撃があればその時は捕獲のチャンスとなる。そのつもりで準備せよ!」