【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
それとも、ただ疑ってるだけ?
どちらにしても、本当のことを知られたら大変なことになる。
桃くんも藍くんも嫌な思いするだろうし、それだけはなにがあっても言えない。
「妹……です」
「だよねー? 最近、桃綺くんが遊んでくれないのって、〝あなた〟が理由らしいじゃん」
「なんで〝あなた〟を理由に桃綺くんは遊ぶのをやめたの?」
「もしかして、お兄ちゃんにお願いしてる? 白石くんを取られるのが嫌になったんでしょ?」
わたしのせい……?
わたしは、桃くんに交友関係までなにか言ったことはない。
藍くんに恋人ができたらと思ったときみたいに桃くんが離れていくのは寂しいけど、だからってお願いなんて……。
「桃……お兄ちゃんに友達のことは、なにも言ってないです」