【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
わたしも桃くんにつられて眉を下げると、藍くんに手をぎゅっと握られた。
「舞彩。桃綺を甘やかしちゃだめだよ。舞彩が怖い思いをしたのは、桃綺の人付き合いの悪さからきてるから」
「でも……」
こんなに反省してるのに、許さないなんてできないよ。
「まーや、マジでごめん。嫌いにだけはならないで」
反対の手を桃くんが握る。
うぅ……。
そんな寂しそうな顔しないで……。
「嫌いにならないよ。だから、元気出して?」
「ほんとか?」
ぱあっと明るい表情に戻る桃くん。
「うん!」
わたしも笑顔を返した。
すると、ちょうど授業が始まるチャイムが鳴ってしまった。
「やば! もう昼休み終わり!?」