【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
スマホで時計を確認したら、午後の授業が始まる時間だった。
急がなきゃ……!
そう思って立ちあがろうとしたけど、足に力が入らない。
あ、あれ……?
「まーや、立てないのか?」
「なんか力が入らなくて……」
思いきり転んだからかな。
さっきの迫られたときの怖さが離れないのかも……。
「なら俺が……」
「俺が保健室に連れていく」
桃くんの言葉を遮って藍くんがしゃがんで背中を向けた。
「乗って」
「えっ……!」
おんぶってこと……!?
それじゃあ藍くんももっと遅くなっちゃう。