【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
わたしのために遅れちゃうのが申し訳ないのと、おんぶで運ばれるのが恥ずかしくて時間のせいにした。
「でも、もう授業始まってるよ……」
「それより舞彩のが心配」
ドキッ……。
揺るがない藍くんの言葉に胸が跳ねた。
そこまで心配してくれてるの……?
なんだか恥ずかしい気持ちのほうが大きくなりそう。
「藍都はいいって。俺がまーやを保健室に連れていく」
小さくなるわたしを前に、桃くんが藍くんに強く出た。
ええっ!
桃くんまで……?
「だめ。ほかの女子に見られて、また反感買われたらどうするの?
いままでそういう付き合いをしてきたんだから、桃綺が全校生徒に向かって舞彩が大事って証明しないと、本気さもイメージも変えられない」
「っ……。なんだよ、それ。好きで誰とでも仲良くしてるわけじゃねぇし」