【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。


桃くんなりになにか理由があって仲良くしてたのかな。

お誘いを断って嫌われたりしたら怖いもんね……。



「舞彩。乗らないならお姫さま抱っこするけど」

「へっ!?」

「どうする?」



究極の2択……!

学園だし、それはさすがに恥ずかしすぎる。



「わ……かった!」



藍くんの背中に手を伸ばしたら、わたしの足の隙間に器用に手を入れて背負ってくれた。


甘い香りがふわっとやってくる。

藍くんがそばにいるって安心させてくれる香り。



「しっかり掴まってて」



そのまま保健室に向かってくれた。

軽く走っても安定したバランスでわたしをかかえてくれる藍くんの背中がすごく広い気がした。


藍くんは男の子なんだって。


そう、思った。



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