【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
「お願いします」
軽く会釈をして、わたしを見る藍くんと目が合う。
「歩けなさそうだったら無理するなよ。また放課後、迎えに行く」
「ありがとう、藍くん」
いっぱい藍くんのお世話になっちゃった。
あとでお礼したいな。
「ん。安静にな」
藍くんは「失礼しました」と言って保健室を出た。
「ステキなお兄ちゃんね」
先生はニコニコと楽しそうに笑う。
「はい」
藍くんは自慢のお兄ちゃん。
小さいころからずっとわたしを守ってくれるようにそばにいてくれた。
それは本当の兄妹じゃないとわかってからも変わらない。
藍くんにとって、わたしは妹だから大事にしてくれてるんだよね。
「弟の白石くんは女嫌いって聞いたことあるけど、舞彩ちゃんだけは特別なのね」