【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
橙ちゃんが後ろから抱きしめてきて、上目遣いでお願いしてくる。
うぅ、可愛い……。
そんな甘えてくるのはだめだって……っ。
「橙くん。弟だからってどさくさに紛れてまーやに触るの、そろそろアウトだぞ?」
「僕は彩ねぇより年下だからいいの。そういう桃にぃは、彩ねぇのワンピース姿に見惚れてたけど、妹以上に見えちゃったんじゃないの?」
「まさか……! まーやは俺の可愛い妹だから。好きな人ができたら、絶対に俺以上のヤツじゃないと許さないし」
「桃にぃ顔だけはいいもんねー」
「棒読みかよ。とりあえず、藍都も橙くんもまーやから離れろ」
「やだね! 彩ねぇが僕を選ばないなら離れない!」
橙ちゃんはさらにぎゅっと抱きしめてきた。
気持ちは嬉しいけど、誰かひとりを選ぶなんてできないよ……。
「桃、藍、橙。彩が困ってるからそこまでにしろ。出かける時間が減っていくぞ」