【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
上目遣いで甘えるように聞いてくれるけど、ドキドキ……とはちょっと違う。
わたしの中で橙ちゃんは弟って思いが強いのかも……。
「もし、この手が藍にぃだったら……どう? きっと、こういうふうに絡めてくるでしょ……」
「ちょ……っ」
恋人繋ぎのように指の間を滑らせて絡めてくる。
藍くんがやりそうなのは……確かだ。
「……はい、彩ねぇの負け。藍にぃのことになるとすぐ反応するんだから〜」
ほんとに……ね。
言われたとおり。
藍くんだと思うと意識しちゃう。
「うん……」
もう……自分の気持ちを認めなきゃ。
「僕、彩ねぇにイジワルしたいわけじゃないよ!? 彩ねぇが藍にぃのこと好きなら、全力で応援したいと思うし……!」