【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
「俺は、まーやを妹と思ったこと……ほとんどない」
驚きの連続で目を丸くして桃くんを見た。
桃くんはとても冗談で言っているような顔をしてない。
わたしを妹と思ってなかったなんて……。
「桃くんも本当の兄妹じゃないことを知ってたの……?」
そう聞いたら、ゆっくりと首を横に振った。
「俺がそのことを知ったのは、まーやと同じ日。まーやの16歳の誕生日だよ」
「だ、だって、わたしを妹と思ってなかったんだよね?」
それとも、わたしだけお母さんの子だから、妹と思えなかった……?
「そうじゃない。妹として〝見れなくなってた〟んだ」
「えっ……?」
どういうこと……?
「まーやは素直で可愛くて、俺ら家族のアイドルで、自慢の妹だと思ってた。
けど、中学生になったときから、まーやがひとりの女の子に見えるときがあったんだ。
そんな感情を抱くのはおかしいから、ずっと気持ちを抑えてたら……。
まーやの誕生日に真実を知ったんだよ」