【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
その気持ちは、想いを伝えてくれても揺るがなくて。
わたしにとって桃くんはお兄ちゃん……なんだ。
だけど、ここではっきりと断ってしまったら、桃くんとはいままでどおりに仲良くいられなくなっちゃうよね。
わたしを〝妹〟として見てないと打ち明けてくれた桃くんにとったら、もう〝妹〟として見れないと思うから……。
今度こそ、兄妹じゃなくなる……。
「わたしは……」
「……待って」
「ん……」
人差し指を唇に当てられた。
「これから、俺のことを意識してよ。藍都じゃ足りないくらい満足できるように愛するから」
桃くんが必死に伝えてくれるのと、いままでの関係がなくなってしまうのが怖くて、はっきり応えられなかった。