【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
「……えっと、ちょっと出ちゃってます。すぐ戻ってくると思います」
なんか濁してる?
言いにくい理由でもあるのか?
「心配だから、教えてもらえるとありがたい」
「う……。屋上みたいですよ。呼び出されて」
屋上に呼び出し……。
「相手は男?」
「そうですね。隣のクラスの……」
「わかった。ありがとう」
「ちょ……!?」
舞彩のことになると心は冷静になれないらしい。
階段を飛ばして舞彩のいる屋上に向かった。
変な男に捕まってないといいけど。
そう願って、屋上のドアを開ける。
見渡すと端のほうで男と向かい合う舞彩がいた。
……見つけた。
「ごめんなさい。あなたの気持ちに応えられないです」