【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
その男に向かって舞彩は頭を下げていた。
状況の予想は当たり。
やっぱり、告白されてる。
「そ……っか。お試しで付き合うのは?」
男の質問に舞彩は首を振った。
とりあえず、あの男を選ばなくてよかった。
「舞彩ちゃん、高嶺の花だもんな……。なんでよ? 好きな人がいるとか?」
「それは……」
断ってるんだから諦めろよ。
舞彩が困るだろ。
俺は静かに近づいて、舞彩を後ろから抱き寄せた。
「俺が妹離れできないから、無理。舞彩は譲らない」
「藍くん……!」
「白石藍都先輩……」
やっと俺の存在に気づいてくれた舞彩。
驚いてる男も俺のことを知ってるらしい。
なら、話は早い。
「舞彩は俺が女子が嫌いなのを知って一緒に帰ってくれてるんだよね。舞彩も兄想いだから、悪いけど諦めて」