【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
舞彩の期待に応えたら、自分の気持ちにウソをつくことになる。
それどころか、完全否定。
撤回したときには遅いのが予想できるから、そうは答えたくない。
「俺は……」
「舞彩! 大丈夫!?」
ドアの前で舞彩を呼ぶ大きな声が響いた。
こちらに向かって走ってくるのは、舞彩の行き先を教えてくれた友達だ。
「紫音ちゃん、そんなに慌ててどうしたの?」
「舞彩が男子と屋上行ってぜんぜん戻ってこないから心配で! 藍都先輩にも言ったけど、場所あってるかなって思って……!」
それで来てくれたんだ。
舞彩は俺らだけじゃなく、友達からも愛されてるのな。
「心配かけてごめんね。紫音ちゃんが藍くんに教えてくれたから助かったよ。ありがとうっ」