【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
天使みたいな笑顔に、俺まで胸を射抜かれたみたいになる。
これを桃綺に向けてたら殺意しか湧かないのに、客観的に見る舞彩も可愛すぎる。
「なんて可愛いの……! とにかく、舞彩が無事でよかった〜!」
泣きそうになる友達が舞彩を抱きしめた。
女にはなんとも思わないから、やっぱり舞彩のことを完全に異性として見てるんだな、俺。
まぁ、躊躇なく抱きしめられるのは羨ましいけど。
「藍都先輩はさすが舞彩のお兄ちゃんですね! もうこの兄妹が推しも〜」
周りから見れば、俺と舞彩は兄妹。
舞彩もそれを言われ続けたよな……。
だけど、俺の気持ちは違う。
舞彩をひとりの女の子として大事にしたい。
俺の手で幸せにしたいから。