【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。


「しつこいってなんだよ。俺なりの愛情表現をしてるんだから口出さないで」

「それが一方的だって言ってんの」

「桃にぃ、から揚げいらないなら僕にちょーだいよ」

「いらないんじゃなくて、まーやに食べてほしいの!」



もうワケわかんねぇ。

自分の気持ちを伝えたら、これだけオープンなれんの?


舞彩が桃綺に対して特に変わった態度をしているわけでもないし、誕生日に打ち明けた以上、舞彩も俺らのことをただの兄だと思ってないよな……。



「みんなで食事中にケンカするほうが、彩は嫌なんじゃない? 仲良く食べたいよね、彩?」



そして、翠聖がいちばん良いところをとるのがお決まりだ。

さりげなく自分の株を上げる翠聖も俺の敵だ。



「……うん。桃くんのから揚げもらうから、仲良くして……?」

「まーや……」



気を使ってるお願いですら甘え声で俺を刺激する。

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