【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
わたしの有無なしにすこしずつ距離をつめてくる。
「えっ!」
そのまま一段ずつ上に進んで、わたしの部屋の前まで来た。
あ、藍くんも部屋に入るってこと……?
どうしたんだろう……?
ドアノブに手を置こうとすると、背中から耳もとで囁かれた。
「体調、あんまりよくないでしょ」
「っ……! どう、して……」
わかったの……?
振り返ったら、おでこに手を当てられた。
「やっぱり。熱があるよ、舞彩」
自分のおでこに手を当てて比べる藍くん。
熱のせいか、意識しているせいかわからないけど、どんどん体が熱くなっていくのがわかる。
「だ、大丈夫だよ、これくらい……」
寝ればすぐに治るはずだから。
藍くんに迷惑かけたくないよ……。
そう思ってるうちに、頭もぼーっとしてきた。
「大丈夫じゃない。俺には、甘えていいんだよ」