【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。


おでこにあった手をゆっくり頬に持ってきて、わたしの顔をなでるように触れる。

自然と上を向けば、身長差がある藍くんの心配そうな目と視線が絡む。



「俺が舞彩を放っておけるわけないから」



切れ長な瞳が綺麗すぎて、目が離せなくなる。

魔法にかけられたみたいに、わたしの視界は藍くんでいっぱい……。


ふわふわした気持ちになってると、体まで浮いた気がした。



「ひゃっ……」



それは気のせいじゃなかったみたいで、藍くんにお姫さま抱っこをされていた。



「藍くん……っ」

「今日はゆっくり休もう」



わたしを抱きかかえたまま器用に部屋のドアを開けると、ベッドまで行ってそっとおろしてくれて。

足もとにたたんであるお布団をかけて優しく頭を撫でてくれる。



「舞彩が寝るまでそばにいるよ」



体だけじゃなく、心も包んでくれる藍くん。


一緒にいてくれるの……?

< 180 / 351 >

この作品をシェア

pagetop