【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
おでこにあった手をゆっくり頬に持ってきて、わたしの顔をなでるように触れる。
自然と上を向けば、身長差がある藍くんの心配そうな目と視線が絡む。
「俺が舞彩を放っておけるわけないから」
切れ長な瞳が綺麗すぎて、目が離せなくなる。
魔法にかけられたみたいに、わたしの視界は藍くんでいっぱい……。
ふわふわした気持ちになってると、体まで浮いた気がした。
「ひゃっ……」
それは気のせいじゃなかったみたいで、藍くんにお姫さま抱っこをされていた。
「藍くん……っ」
「今日はゆっくり休もう」
わたしを抱きかかえたまま器用に部屋のドアを開けると、ベッドまで行ってそっとおろしてくれて。
足もとにたたんであるお布団をかけて優しく頭を撫でてくれる。
「舞彩が寝るまでそばにいるよ」
体だけじゃなく、心も包んでくれる藍くん。
一緒にいてくれるの……?