【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
藍くんの言葉で、離れてほしくない気持ちが大きくなる。
「ありがとう……」
申し訳なさもあるけど、藍くんにそばにいてほしい。
それが素直な気持ち。
そんな想いが届いたのか、藍くんはわたしの手を握ってくれた。
「……この前さ」
なにか言いたげにしていたので、目を合わせて聞き入れる。
「桃綺に言い返せなくてごめん。舞彩が不安になってたのに、続きを言えなくてごめん」
悔しさが伝わってくるくらい藍くんのギュッと握る力が強くなる。
……たぶん、わたしが〝妹として見てるか〟って話だ。
藍くんも気にしてくれてたの……?
「舞彩のこと、妹としか見てないわけじゃないよ。むしろ、兄妹じゃないって知ったときからそれ以上に思ってた」