【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
ひと言なのに、朝から心をぎゅっと掴まれたみたいな気持ちになる。
これはもうフィルターなんかじゃない。
藍くんがかっこよすぎるから。
ドキドキが手から伝わっちゃいそう……っ。
「おはよう。藍くん……ひゃあっ」
藍くんが近づいてきて、空いている手で頬に触れられた。
「まだ熱いね。今日も安静にしてないと」
その熱は藍くんがいるからだよ……。
「うん……」
今日が夏休みでよかった。
授業を気にせず休める。
「俺も今日はここにいるよ」
わたしを安心させるように微笑んだ。
わたしが悩んだり、ひとりが寂しかったりしたときは、いつも藍くんがそばにいてくれてる。
いつもありがとう……。
わたしも微笑み返すと、階段を登ってくる足音が聞こえてきた。
「まーや! 起きてる?」