【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
心配混じりの声で呼びかけながらドアがノックされる。
……桃くんだ!
わたしが起こしに行かなかったから来てくれたのかも……!
「起きてるよ……!」
「開けていい?」
あの事件以来、ちゃんと聞いてくれるようになった桃くん。
藍くんがいるけど……隠すことじゃないからいいよね。
「うん」
返事をしたら藍くんが手をぎゅっと握ってきた。
すぐにドアが開いて、部屋に入ってきた桃くんが固まる。
「え……? なんで、パジャマの藍都がまーやの部屋に……?」
よく考えたら、着替えてない藍くんがわたしの部屋にいるなんておかしいよね。
誤解される前にちゃんと言わなきゃ!
「藍くんは……」
「舞彩が昨日から体調悪かったから看病してた」