【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。


ニッと歯を見せて笑うと、部屋を出て階段を降りていった。


足音が落ち着いたころに藍くんが小さい声でつぶやく。



「舞彩に尽くすのは俺だけでいいのにな」



面白くなさそうに言うと、頭を撫でてくれた。


いつも小さい変化に気づいてくれたり、気にかけてくれたり。

じゅうぶんすぎるくらいにわたしを大事にしてくれてることが届いてるよ。



「藍くんからは、いっぱいもらいっぱなしだね」

「そんなことない。俺のほうが舞彩にもらってばっかり」



わたしが藍くんになにかしてあげられてる……?



「そうかな……?」

「そうだよ。舞彩のおかげで、大切にしたいものが増えた。家族に対して、大事にしたい思いも」

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