【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
そう言っても、桃くんはスプーンをわたしに少しずつ近づけてくる。
藍くんも見てるから恥ずかしいよ……っ。
「桃綺。お前も人のこと言えないよ。舞彩が遠慮してるんだから無理矢理食べさせないで」
こぼれない程度の力で桃くんの肩に手を置く藍くん。
「え……まーやは恥ずかしいだけだよな?」
「それもあるけど……。大丈夫だよ、桃くん」
「……そっか。せっかく作ったんだけどな」
シュンと悲しい顔をする桃くん。
そ、そんなに落ち込まれても……!
「食べないとは言ってないよ!」
ゆっくり起き上がって、手を器の形にした。
「もらっていい?」
「まーや……!」