【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
藍くんは微笑んでわたしの頭を撫でてくれた。
そして「また明日」と言って2階に向かっていった。
藍くんと出かけることになっちゃった……!
しかも、ふたりきりで。
いろいろ準備しなきゃ……!
でも、デートってどんな準備をしたらいいんだろう。
普通に家族としてじゃなくて、男の子としてのお出かけだもんね。
今回が初めてだからわからないよ……。
こんなときは、翠くんに相談するしか……!
*
°
・
翠くんの部屋の前に行って声をかけた。
「翠くん。ちょっといい……?」
すぐにドアが開いて、翠くんが顔を出す。
「どうした? 彩から俺の部屋に来るなんて珍しい」
いつも朝に起こしに行くのは、桃くんと藍くんと橙ちゃんで、翠くんとはリビングで話すことのほうが多いからそうかも。
でも、今回はみんなに聞かれたくないことで……。
「相談……聞いてくれる?」