【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。


このことを頼れるのは翠くんだ。



「もちろん。可愛い妹が困ってたら、俺が力になりたいよ」



ドアを大きく開けて、出迎えた執事のように招き入れてくれた。

どこかの国の王子さまのような振る舞いに、一瞬不思議の国に迷い込んでしまったお姫さまみたいな感覚になる。

翠くんは女性をリードするのも、喜ばせるのも得意だから、大学ではきっとモテモテだ。



「ベッドに座っていいよ。飲み物持ってくる」



流れるように言ってくれたけど、お客さんじゃないし、そこまでは……!



「いいよ! ちょっと、話しするだけだから……」

「……そう? じゃあ、さっそく本題を聞こうかな」



先に翠くんがベッドに座ってくれたので、わたしも隣に腰をおろした。

首を傾げながら優しく声をかけてくれる。



「彩に頼ってもらえて嬉しい。なんでも話して」

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