【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
わたし好みの味になってる。
「よかった」
藍くんが嬉しそうにしてくれるから、わたしもくすぐったくなった。
まだお家にいるのにいつもと違う雰囲気。
これがみんなが言うデートなのかも……?
「まーや、おはよう! 俺の席に座ってどうした……って、藍都もいたのか」
「……! 桃くん!」
元気にリビングに入ってきたのは桃くんだった。
ドアが開くまで気づかなかった。
どれだけ藍くんのことを見てたんだろう……っ。
「桃綺って俺の空気だけは壊すの得意だよね」
「廊下からまーやしか見えなかったからな。フレンチトースト食べてんの? 俺にもちょーだい」
わたしの前まで来た桃くんは、膝を床について口を開けた。
「ひとつじゃお腹いっぱいにならないよ?」
「いーの。まーやに食べさせてもらっただけで、俺の幸福度が満たされるから」