【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
藍くん、そんなはっきり言わなくても……!
ふたりにケンカしてほしくないよ……。
「……まーや」
「うん……?」
桃くんが言い返すかと思いきや、わたしを呼んだ。
「次は俺とデートして」
「えっ!」
「藍都より楽しいデートにするから」
立膝でわたしの手に触れる桃くん。
下から見つめられて、なんだかプロポーズのワンシーンみたい。
で、デートのお誘いなのに……。
「う……」
「だめだよ、舞彩。桃綺とデートしたいと思えないくらいに、今日は忘れられない日にするから。それから決めて」
答えようとしたら、藍くんが上から言葉をかぶせてくる。
この場で桃くんを断ったら申し訳ないし、これから藍くんとデートするし……どうしたらいいんだろうっ。