【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
今日は藍くんからわたしの名前がたくさん出る。
そんなにわたしとって思ってくれてたんだ……。
「えへへ、嬉しいな」
藍くんの中にわたしがいてくれて嬉しい。
それが妹としてじゃなければ、もっと……。
「なぁ、舞彩」
藍くんがわたしに体を向けて膝の上にある手を両手で触れた。
気づけば客席にいた人たちはいなくなっていて、薄暗い部屋に雰囲気が出るような水槽のライトアップと緩やかな音楽が流れている。
それがよく聞こえるくらい静かになってて、ここにいるのはわたしたちくらいだった。
「うん……?」
「ずっと、舞彩に言いたかったことがある」
真剣にわたしを見つめるから、また藍くんに釘付けになった。
言いたかったことって、なんだろう……?
「なあに? 藍くん」