【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。


桃くんに告白の返事ができてないのに、保留にしてたみたいで失礼だ。

藍くんがわたしに気持ちを伝えてくれて、その気持ちにいますぐにでも〝はい〟の返事をしたいけど、心にモヤモヤがあるまま付き合うのは藍くんにも申し訳ない。


藍くんだけを想えるようになってから……付き合いたい。



「返事は……ちょっとだけ、待っててくれる?」



慎重に聞きながら藍くんを見た。

自分の気持ちを抑えて話すのは正直辛い。


でも、藍くんだからこそ、純粋に藍くんだけを想いたいんだ……。

藍くんはすこし驚いた顔をしたあと、優しい表情に戻る。



「もちろん。いくらでも待つよ」



よかった……。

ちゃんと、藍くんだけを想えるようになったら答えるから。

わたしのわがままでごめんなさい。


それまで待っててね……。



「……けど、黙っては待っていられない」

「え……っ? きゃあっ」


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