【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
甘い声でわたしの名前を呼んで微笑む。
「おはよう、桃くん」
わたしもニコッと桃くんに笑顔を返した。
「今日も部活だよね。翠くんが朝ごはん用意してくれてるから、準備できたら降りてきてね」
それだけ伝えて部屋の入り口に向かおうとしたら。
「待って」
腕を引かれて座るように桃くんのベッドの上に乗った。
そのまま後ろから抱きしめられる。
「昨日、藍都と出かけてどうだった?」
「えっ……!」
桃くんの表情は見えないけど、試すような声と距離の近さにドキッとしてしまった。
なんて応えたらいいんだろう。
浮かれた気分のまま答えたら、桃くんがいい気分じゃないよね。
桃くんはわたしが藍くんを好きなことを知ってるから……。
「楽しかったよ……?」
「藍都になんか言われた?」