【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
藍くんが不安そうにわたしを見る。
「わたしは……」
わたしの気持ちは藍くんだよ。
でも、こんな形で桃くんを振るのは……。
「はっきり答えてないんだから、まーやを責めないでよ。それって、自分の気持ちを押し付けてるだけだぞ」
桃くんの言葉にハッとした藍くんは、だんだんと肩の力が抜けて下を向いた。
「……ごめん、舞彩」
心当たりがあるのか、すごく反省したように謝る。
「舞彩の気持ちを聞かずに、いつも俺ばっかりだったな……。少し、冷静になってくる」
わたしが答えようとしたときには、藍くんは部屋を出てしまった。
わたしがはっきりしないから藍くんも桃くんも困らせて。
もう……ぐちゃぐちゃだ。
「っ……」