【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
「っ……」
ちゃんと過去形で話してくれてる。
たぶん、わたしが負担に思わないように。
「ありがとう、翠くん。わたしはいちばん上の頼れるお兄ちゃんとして、翠くんが好き」
藍くんへの〝好き〟の形とは違うけど、翠くんのことはお兄ちゃんとして〝大好き〟だよ。
「ありがとう。俺も、守りたい妹として好きだよ」
ただ、この〝好き〟はいままでもこれからもずっと変わらないものだから……。
「俺に言えるならもう大丈夫だね。桃にも応えてあげて。いちばんは彩の気持ちだから」
今度は、桃くんにわたしの言葉で伝える番。
ちゃんと、言えるよね……?
「関係は壊れないから大丈夫。俺と彩もそうでしょ?」