【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。


「っ……」



ちゃんと過去形で話してくれてる。

たぶん、わたしが負担に思わないように。



「ありがとう、翠くん。わたしはいちばん上の頼れるお兄ちゃんとして、翠くんが好き」



藍くんへの〝好き〟の形とは違うけど、翠くんのことはお兄ちゃんとして〝大好き〟だよ。



「ありがとう。俺も、守りたい妹として好きだよ」



ただ、この〝好き〟はいままでもこれからもずっと変わらないものだから……。



「俺に言えるならもう大丈夫だね。桃にも応えてあげて。いちばんは彩の気持ちだから」



今度は、桃くんにわたしの言葉で伝える番。


ちゃんと、言えるよね……?



「関係は壊れないから大丈夫。俺と彩もそうでしょ?」

< 257 / 351 >

この作品をシェア

pagetop