【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
「友達と遊ぶって言ってたっけ?」
「……いや、今日のことで桃綺に話があるらしい。藍都にも申し訳ない顔をしてたよ」
それって……桃綺が言ってた〝甘い時間〟ってやつ?
舞彩は桃綺を選ぶ……のか。
だから俺に後ろめたい気持ちがあって、申し訳ないとか思ってる……?
「舞彩って桃綺のこと好きだよな」
認めたくないが、本音を知りたくてつぶやいてしまった。
たぶん、翠聖は舞彩の気持ちを知ってる。
舞彩がいつも頼るのは翠聖だから……。
「……え!?」
ワンテンポ遅れて反応したのはテレビゲームをしている橙吾。
俺を見て目を丸くさせる。
そんなに驚くことか……?
そもそも、俺と桃綺が舞彩のことを好きだって知らなかったか。
橙吾に話してないし。
「あ、ごめん! ゲームの話! 僕のことは気にせず話して!」