【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。


「公園。舞彩を探しに行く。翠聖と橙吾は家で待ってて。なにかわかったら連絡して」



それだけ伝えて家を出た。

試しに舞彩に電話をかけたが……電源が入っていないアナウンスが流れるだけだった。


……マジか。

公園に行くまでになにがあったんだよ……。


あまり悪いことは考えないようにして、約束の公園まで走る。

入り口で足を止めれば、桃綺がスマホを握りながらベンチの前で立っていた。



「桃綺。舞彩はまだ来てない?」

「……あぁ。電話も電源が切れてて繋がらない」



俺と同じか。

どこにいるんだよ、舞彩……。



「とりあえず桃綺はここにいろ。俺は近くを探してくる」

「いや、俺も探す!」

「もしも舞彩が公園に来たらすれ違うだろ。翠聖と橙吾には家にいてもらってるし、探すのは俺だけでいい」

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